理事長挨拶
イベントスペース、コンサートホール、展示会場等様々な場所で経済・地域の文化振興に大きな影響を提供するイベント事業。この事業は、たくさんの専門技術、知識、経験を持ち備えた事業者によって作り上げられています。
これを成功させるためにそれぞれの力を持ち寄り一丸となりますが、一方で我々の生ける場となるイベント事業を守る(振興・活性化)ための働きかけは不動産、建築、飲食、運送などの他業界と比べると及んでいない事を感じ得ません。
この度、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)において、イベント業界は、どの業種よりも大きなダメージを受けたと言っても過言ではありません。先行きに不安しか感じ得ない状況下において、行政機関に支援を求めるために、発起人5名で同業者の皆様に状況アンケートの協力を求め、これを持って広島県議会議長に陳情に参りました。そこで議長から「発起人は、あくまで個人であり、業界の代表ということにはなり得ない。早急に業界の意思統一が図れる組織を作ることが必要。」と直々にアドバイスをいただきました。
実に経済活動を見渡すと、飲食、不動産、運送、医療、スポーツ等、様々な業種で自らの業界活動に合わせた相互扶助組織を持ち、自らの業界を守り成長のための活動をしています。
イベント業界においては、すでに全国規模でイベント業を統括する組織はありますが、広島県内に専門技術に特化した組織はあっても、イベント業界を包括する機能を持った組織は見当たりません。
この度のように、自らの力では立ち向かえない状況が起こった場合に、業界として行政機関への陳情や情報の受信発信ができる組織があれば幾分かの不安の解消はあったと思います。
こういった現状を踏まえ、広島の地域芸術文化の振興に重大な役割を果たしているイベント業に従事する我々が、結束を図る場を自らが設け、技術の向上のための学習、社会的存在価値を築くための組織としてこの度本会を発足させていただきました。
イベントは、生きるためのエネルギーであり、経済の発展につながる道標であると考えます。広島で開催されるイベントが、より楽しんでもらい、より生活の活力となり、より社会の活性化に繋がるものになるよう、イベントに従事する事業者は努めていく必要があると考えています。
広島イベント事業振興協会は、会員内の研修や情報共有、諸問題の解決に取り組み、会員扶助の力で広島の地域発展に貢献してまいります。
- 2020年7月
- 一般社団法人広島イベント事業振興協会
- 理事長 松本朋憲